特に大事にしている3つの価値観
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特に大事にしている3つの価値観

日々事業に取り組んでいく中で、会社ごとに大事にしている価値観が存在すると思います。ひと口にスタートアップ、SaaSと表現しても会社ごとに大事にしていることは千差万別です。わたしたちが創業から挑戦を重ねるごと大事にするようになってきた価値観を、このページでは紹介していきたいと思います。

顧客の現場に寄り添い続ける

月並みな表現かもしれませんが、わたしたちは「顧客の現場を徹底して理解した上で、現場での行動改善を実現できること」にこだわってきました。
 
「現場をDXするためにも、まずは紙を電子化してデータを集め…」と言うは易しですが、現場が実際に行動を変えるには多くの困難があります。そもそも紙での管理に課題感を持っていない・既存のワークフローと密結合して剥がせない・オーナーと現場スタッフの意欲の違いなど、店舗によって事情が違います。
 
わたしたちは美容業界での経験があって事業を始めたわけではありません。だからこそ現場での一次情報を大事にしようと動いてきました。可能な限り店舗に足を運び、店舗運営の実態を見せてもらいながら、時には経営支援のパートナーとして数年単位で一緒に店舗改善に取り組んだこともあります。
 
また、より深く美容業界の現場を理解したいとの考えから、自社で美容室の運営を始めました主たる事業のKaruteKunで単月の黒字化を実現させてから、一番最初に投資したことが自社の美容室です。それまで多くの美容室の現場に足を運んできていましたが、実際に自らが美容室の運営を始めるといかにものが分かっていなかったか…とその現場理解の難しさを痛感しました。
 
上記はあくまでも一例ですが、これからも課題が起きている現場での一次情報を大事にしながら課題解決に取り組んでいきます

チームで前に進むことを大事にする

わたしたちのプロダクト開発のあり方では、一般的によくある「PdMが陣頭指揮をとり、デザイナーがデザインを作成し、エンジニアが実装して届ける」といった体制をとってきませんでした。あえてそうせず「職能の壁をできるだけ取り壊しながら、同時にチームで進むにはどうすればいいか」を考えてきました。
 
例えばエンジニアがデザインに手を伸ばしながら、実際に美容室の現場に足を運びながら課題をヒアリングまで行う。ビズとして顧客対応をしながらも、自身でSQLを書きながら定量的に状況判断を行う。このようにそれぞれの領域の幅を広げながら事業に取り組んでいました。
 
「小規模チームだからこそできることなのでは?」との考えもあるかもしれませんが、現在この考えを維持しながら、同時にチームの拡大に挑戦しようとしています。数人規模で取り組んでいた時よりも難易度は確かに上がっていますが、しかしまだ職能で縦割りにしようと舵を切るには至っていません。
 
現在のプロダクト開発では「KaruteKun定例」という定例会が存在します。この定例会ではエンジニアもビズも、KaruteKunを発展させていくメンバーとして等しく参加しながら全員が同じ目標に向かっています
 
例えば一緒に顧客の現状を把握するための調査に取り組んでみたり、顧客インタビューに一緒に同行してみたり。そのように職能で業務を分断させることなく、あえて一緒に進めながら互いの引き出しを活用し合い、チームとして顧客に向き合いたいと考えています。
 
また、チームを大事にするというのは職能を分断させないことにとどまりません。チームとして誠実に向き合うためのルールづくり(社内では原則と呼んでいます)や、人としての理解を双方向に深めるための1on1など、小さなアクションを積み重ねています
 
わたしたちはチームです。チームとしてお互いのことを深く理解し、共通の課題を持ちながら、必死に切磋琢磨することで顧客の課題解決に取り組んでいきたいと思います。

長期的な目線で堅実に取り組む

大小問わず個別の判断を行う際に大事にしていることがあります。「長期的な目線で考えたときにそれは成立するのだろうか?」という視点です。
 
例えば技術的な負債の取り扱い方や、組織のあり方、事業展開の仕方など、すべての判断に一貫してこの判断軸を活用しようと挑戦しています。長い目で見たときに重要なことに、しっかりとエネルギーと資源を注いでいきたいからです。
 
経営のあり方としての実例では、わたしたちスタートアップと自称しているものの、外部の投資家からの資金調達を実施していません。機会がなかったのではなく、意図的に自己資本での経営を創業から志向してきました
 
それは「長期的な目線で考えれば売上を上げ、費用を削り、利益を生み出してこそ会社が持続して発展できる」と考えているからです。事業成長を最優先し、外部から資金を調達し赤字を受け入れながらも成長にこだわるやり方は、わたしたちが目指すあり方ではありません。常日頃から商売にこだわり続けることは長期的な目線で考えれば正しいと判断しています。
 
ただし、「長期的な目線で取り組みたい」という意思表明は決して「ゆっくりのんびり取り組みたい」ということではありません。むしろその逆で「最速で意味あることを成し遂げるためには、一見すると最短ルートで進んでいないように見えることもある」ということです。短期的な効率を過剰に重要視すると、長期的な成長に対してマイナスになることは「技術的な負債」「採用活動」などのキーワードから想像しやすいですね。
 
わたしたちには「ゆっくり急げ」という言葉がぴったりなのかもしれません。長期的に大きな成果を上げるためにも、全速力で取り組むためにゆっくり見えるような行動にこれからも取り組んでいきたいと思います。